23 June 2008

スペインの「勝利の方程式」

スペインーイタリア戦は、ポルトガルードイツ戦と構図が似ていた。パスを回して攻め続ける攻撃的チームとしっかり守ってから攻めるチーム。予選3戦目は主力を休ませることができたチームと第3戦目でかろうじてグループリーグを突破したチーム。結果はポルトガルが負け、スペインが勝った。ポルトガルとスペインの差の一つは、監督の采配だった。スコラーリが意図が明確でない選手交代をするのに対して、スペインは予選から通じて、イニエスタ、チャビを途中で下げ、ファブレガス、サンティを投入した。運動量の要求されるサッカーをしているスペインは最初から飛ばして、選手が疲れたら交代させる、と役割分担された野球の「勝利の方程式」に近い作戦で戦っている。その原動力となっているシルバやマルコス・セナの運動量も素晴らしい。つまり選手層の厚さの差だったとも言える。

好ゲームだったけれど、ブフォンがいちいちスペインの選手にぶつぶつ話しかけているのは、非紳士的な感じがした。あと、ポルトガルのテレビが何度も、「スペインの選手は経験のない若い選手です」とか、「スペインは運動量を使う非効率的な攻め方をしています」とか言っているのも、非常にうざかった。ブフォンに気をそがれず、試合に集中して勝ったスペインは素晴らしかった。