13 June 2009

アルファマで、サント・アントニオ

隣の部屋には今、フレデリコの友人カリムが滞在している。リスボン最大のお祭りであるサント・アントニオに合わせて彼はスイスからやってきた。フレデリコは今回10名近くの友人をスイスから呼んでいて、あちこちの友人宅に分散して滞在させている。事務所随一のパーティ好きなだけあって、こういう時に友人達を楽しませるべく力を発揮するのが彼である。

祭が最高潮に達する金曜日、そのフレデリコや友人のカリム達、そして留学生とともにアルファマへ出かける。リスボンの町のあらゆるバイロでイワシやビファナを売る屋台が並び、ポルトガルのフォーク・ソングが大音量でかかり、人々はそれに合わせて踊りながら町を練り歩く。通りは屋台で埋め尽くされており、自分がどこにいるのかしばしば方向感覚を失ってしまう。ビールを飲み、サングリアを飲み、カイピリーニャを飲む。イワシを食べ、ビファナを食べ、チョリソを食べる。カップルが抱き合い、若者が喧嘩をし、この日だけ結成されたバンドが音楽を奏でる。その繰り返しであり、アルファマが他の地区と異なっているのは、一度そこへ足を踏み入れたらなかなか抜け出せなくなるほどに混雑しているということだ。

そしてこの日、タクシーをつかまえるのは至難の技である。アルファマから2つの丘を越えてようやく自宅にたどり着く。アルファマを一晩中練り歩いた足にはこれがかなり応えた。