11 June 2009

窮地に立ったポルトガル代表

日本がワールドカップ出場を決めた日、ポルトガルはアウェーでアルバニアと対戦。ここで負けたら終わり、と言われた格下相手の試合を辛くも2-1で勝つ。あわや引き分けかと思われる程に試合内容はひどかったが、終了間際にブルーノ・アルヴェスの意地のヘッドで競り勝ったことは、結果最優先の予選において非常に大きい。格下相手なのだから、得失点差を考えて4-0くらいで勝つべきだった、などということはもはや言うまい。この試合が終了した時点では、まだ30パーセントくらいはワールドカップ出場の見込みはあるだろうと思っていた。

日本がカタールに引き分けた日、ポルトガルはエストニア代表とタリンで強化試合を行った。仕事から帰って後半からテレビで観戦する。その試合を見て、僕はポルトガル代表が本当の意味で困難な状況にあるということを知る。カルロス・ケイロス監督は未だに6、7人も選手を入れ替えて新しい選手を試しているのである(アルバニア戦にボア・モルテが出場しているのを見たときには、笑うしかなかったよ、、、)。残りの4試合は、デンマーク(アウェイ)、ハンガリー(アウェイ)、ハンガリー(ホーム)と上位2チームとの直接対決が続く。デンマークには最悪でも引き分けて、ハンガリーに2連勝してようやく2位を確保できるという危機的な状況である。そういう状況にも関わらず、ケイロスは未だにチームのベースを作ることができていないことをこのエストニア戦で露呈していた。救世主を発見することよりも大事なテーマがエストニア戦にはあった(加えて、救世主となりそうな、期待の持てる選手も残念ながら現れなかった)。奮闘するラウール・メイレレス、ブルーノ・アルヴェスの姿が虚しく映る。想像以上にポルトガル代表の状況は深刻である。