03 July 2006

世界へのトビラは開かれている

聞くところによると、リスボンにもいくつか剣道場があるらしい。そして先週の金曜日、MYBさんの同僚ジウベルトにグラサにある剣道場に連れて行ってもらった。日本への留学経験があるジウベルトは、そのときにすっかり剣道に魅せられたようだ。腰に「胴」をつけたまま空港のゲートを抜け、日本からポルトガルへ剣道具を持ち帰った。今でも週2、3回練習に参加しているらしい。(ちなみに僕は手荷物で防具まるごとを飛行機に持ち込んだ。竹刀は一応「刀」なんで預けておいた。)

あいにくその日は練習が休みで、参加できなかったけれど、ジウベルトからリスボンの剣道場のウェブサイトがあることを聞き、後でのぞいてみた。グーグル検索ですぐに見つかったのだが、このウェブサイトはAssociação Portuguesa de Kendo、ポルトガル剣道協会という団体によって運営されているらしい。そのサイトを見ていくと、ポルトガルにはポルト、コインブラ、リスボン、アレンテージョの4つの剣道協会支部があることが分かる。リスボンとポルトはオオサカという6段の日本人の先生が指導されているようだ。練習は月水金の週3回、19時から20時半までと書いてある。さらに見ていくと、Rankingなるものがある。何だろうと思ってクリックすると、協会に登録された選手のランキング表だ。ポルトトーナメント、コインブラトーナメント、リスボントーナメント、そしてポルトガル選手権の4大大会の成績をポイント化し、その合計でランキングを出しているらしい。そしてこのランキングが代表選考に用いられる。「国内選手権及び代表チームに関する内部規則」という資料に代表選考の過程が書いてある。主な内容はこうだ。

・年に4回行われる国内大会の成績でランキングを付ける。
・ポルト、コインブラ、リスボンの各トーナメントよりも、1年の最後、11月に行われるポルトガル選手権のポイントが高い。
・4大大会終了後のランキング上位1位、2位は自動的に代表当確となる。
・3位から12位の選手間で総当り戦のプレーオフを行い、上位4人が代表に選ばれ、先の2名とともに計6名の代表選手が決定する。
・代表選手は、ヨーロッパ選手権、世界選手権にポルトガルを代表して参加する。
・国内大会に参加できるものはポルトガル剣道協会会員に限る。

と、かなり明確な選考過程が記されている。そして注目すべきは、どこにも、国籍はポルトガル人に限る、などと書いていないことだ。つまり会員になりさえすれば、僕だってポルトガル代表、セレソンになってユーロに参加できる可能性があるということだ。

うん、これはドキドキしてきた。