たまには仕事の話を。
最近はリスボンの集合住宅のプロジェクトの実施設計を担当しています。もともと新聞社だったオフィスを住宅にコンバージョンするというものです。もっとも新聞社の前は住宅用途だったと思いますが。
旧市街地のバイロアルトからサントス方面へ下っていく道の途中にあり、事務所からも歩いて10分くらいの場所。このプロジェクトはコンペだったようで、ソウト・モウラやアイレス・マテウス事務所も参加していたようです(このコンペを見事勝ち取った元同僚が、先日、僕がスシ100人前をもってその独立を祝った人)。
この集合住宅、全部で20戸弱なんですが、それぞれの間取りは日本式で言えば4LDKくらいのものばかりで、リスボンの中心地にあることも勘案して購買者層は高めになりそうです。カリーリョ自身もその内の1戸を購入予定とか。
市の建築遺産であるこの建物は、外壁は保存、屋根は架け替え、中庭に面したファサードは新設。こういうプロジェクトでこだわることができる部分は限られてくるのだけれども、その内の一つが窓枠のディテール。こういう小さな部分にも、「ボリュームではなく、面で構成する」という事務所の特徴が出ていておもしろい。
提出まであと5日。日本へ帰るまでゆっくり休む暇はなさそうです。