09 September 2007

ポルトガル、ポーランドと分ける

ユーロ2008の予選も大詰め。ポルトガルが入っているグループAは上位4チームが出場枠2をめぐって熾烈な争いを繰り広げている。昨日は3位のポルトガルが首位ポーランドをホームに迎えての大事な一戦。リスボンのルス・スタジアムで行われたこの試合に僕はスタジアムまで足を運んだ。

ユーロ2004以降、国際舞台で好成績を残しているポルトガル代表は、その間にも世代交代が着々と進められている。そして代表クラスの選手は続々と海外のチームに移籍している。今シーズンだけでも、ナニ(スポルティング→マンチェスターU)、シマオン(ベンフィカ→アトレチコ・マドリー)、ペペ(FCポルト→レアル・マドリー)などポルトガル人を驚かせる移籍がいくつかあった。ペペはもともとブラジル人であり、今年になってポルトガル人に帰化。今回は怪我のために代表に呼ばれていないが、ディフェンスにやや難のあるポルトガル代表にとってはプラスになるはずだ。同じく怪我で代表に呼ばれていないリカルド・カルヴァーリョ(チェルシー)とともにセンターバックを組めば、相手チームにとって得点するのは難しくなるだろう。若手の台頭で言えば、今や中心選手のロナウドは言うまでもなく、中盤のジョアン・モウティーニョ、ナニ、クアレズマ、フォワードのウーゴ・アルメイダ等、選手層を今までになく厚くしている。

試合はポルトガルが終始主導権を握っていたが、カウンター狙いのポーランドに2失点してしまい、結果的に2-2の引き分け。ポルトガルは数あるチャンスをそれなりにものにして2得点しているので、試合終了間際のロングシュートによる失点が悔やまれた。2失点はポーランドの狙いがうまく行き過ぎたと見てよいので、内容自体は悪くなかった。何度もシマオンとロナウドが中盤とのパス交換で相手ディフェンスを切り裂いていた。途中出場のクアレズマも期待通りの活躍をし、一時は勝ち越しゴールとなるロナウドのゴールをお膳立てした。

スタジアムの雰囲気はこれぞホームという感じで最高に良かった。去年のワールドカップですっかり体に染み込んだポルトガル国歌に身震いがした。もっともポーランドからもガラの悪いサポーターが大勢詰め掛けており、負けていなかったけれど。ガラが悪いから警官にもバシバシ叩かれていた。これだけガラが悪くても、国歌演奏中にはブーイングしないのが、誇り高きサポーターの証で、どこかの国とは違うと思った。

今週水曜日にはグループ4位のセルビアとの試合が、同じくリスボンのアルヴァラーデ・スタジアムで行われるので、また観戦に行こうと思う。10ユーロと安いのが何ともうれしい。