25 November 2006

ワールドカップの借りを返す

チャンピオンズ・リーグの第5節が今週終了し、ポルトガルの3チームの明暗が分かれ始めた。ホームでインテルを破るなど、当初は3チームの中で一番調子の良かったスポルティングが、アウェイでそのインテルに敗れて敗退が決まった。一方、第3節が終わった時点で敗戦の色の濃かったベンフィカは第4節、第5節と連勝し、次節、マンチェスター・ユナイテッドに勝てば、そのマンチェスターを押さえて決勝トーナメントに進むことが可能になった。FCポルトは勝ち点10で次節対戦する首位のアーセナルと並び、同組3位のCSKAモスクワの結果次第では、次節負けても決勝トーナメントへ進むという状態になっている。

ベンフィカと同じF組では、中村俊輔の所属するセルティックがチャンピオンズ・リーグを戦っているが、第3節にベンフィカがセルティックをホームで3-0で下してから、F組は4チーム全てにトーナメント進出のチャンスがある大混戦となった。そして前節、ベンフィキスタにとって、セルティック-マンチェスター戦はその結果が大いに気になる試合だった。その試合で中村はあのフリーキックを決めて、決勝点を挙げた。ポルトガルのテレビでも何度も中村のフリーキックのシーンが流れて、ベンフィキスタはもちろん、ポルトガルのサッカーファンの間で、中村は一躍有名選手となった。

「ナカムラがバロンドールだね」

なんて冗談を僕はゴンサロに言えるようになった。ポルトガルで作ったワールドカップの借りを、少しだけ返すことができた。