ドキュメンタリー映画「ブラック・ゴールド」を観る。「ブラック・ゴールド」は、様々なものの隠喩として使われるが、この映画のテーマは「コーヒー」。世界におけるコーヒー豆の取引は石油に次ぐものであるそうだが、その不均衡な取引と、それを改善すべく活動するエチオピア人タデッセ・メスケラに焦点をあてたドキュメンタリー。一杯3ドルのコーヒーで、エチオピアの生産者が手にするのは、わずか3セントらしい。スターバックスの店内とエチオピアのコーヒー農家の映像がそれを象徴的に物語る。それだけにスターバックスからは相当な苦情があったようである。先日の「ダーウィンの悪夢」に続きアフリカを舞台とした映画だが、どちらもグローバルな問題をテーマとした作品。「我々が必要なのは、援助ではなく、公正な取引だ」という言葉が印象に残る。アフリカにまつわる問題の一つの真実を物語っているように思う。音楽も良かった。