知人より連絡があり、先週末、急遽日本の建築家グループにリスボンの建築案内をする。僕よりも何倍も何十倍も経験のある建築家の方々にリスボンの建築を解説するということでちょっと緊張していたが、かといって特別な準備もせず、これまでの知識で話そうと覚悟する。
当日は建築家の方々が宿泊されているホテルへ朝8時半に向かう。そこで今回案内を依頼されたサカイさんと簡単な打ち合わせ。東京、福岡、札幌と、日本全国各地から来ていらっしゃるとのこと。福岡と聞いて、ちょっと心が和む。
オリエンテ美術館、エキスポ地区、シアド地区と大きく分けて3カ所を案内する。途中、バスの中でマイクを使って行き当たりばったりにリスボンの街を解説しながら進む。いわゆる「右手に見えますのが」というのをやるのだが、やっている自分は結構楽しんでいた気がする。バスガイドの笑顔の裏には苦悩が満ちているのではないかと勝手に想像していたけれど、意外と楽しかった。
オリエンテ美術館の天井、ポルトガル・パヴィリオンの柱の間隔・軸線、海の知識博物館のスロープ、シアド再建地区の石材などなど、かなり熱心に質問される。参加者の方からの意見を聞いたり、自分がうまく説明できない部分があったりしながら、僕自身いろいろと勉強になる。カヒーリョ・ダ・グラサのベレン宮殿・アーカイブ棟を見せることができなかったのが心残り。