バルセロナでオオクボ夫妻、そしてキタと久しぶりに会う。キタとは5年以上顔を合わせていなかった。オオクボ夫妻とは正月ぶり。バルセロナ、ジローナ、ポルトボウを旅する。いっしょに旅したことはもちろん、何よりも学生時代の友人と久しぶりにいろいろと話せて楽しかった。こちらにいると、日本の友人に会うというのは、自分がたまに日本に帰国したときか、友人が今回のように旅行でやってくるときかのどちらかなので、稀だ。こちらにいて何よりも不自由に感じるのは、友人、家族に気ままに会えないことだ。
その分、アイツはどうした、コイツはどうした、などといろいろな人の近況を聞かせてもらった。その度に懐かしいなあ、と思いを馳せる。30前後になれば、みなそれぞれ、いろいろなことをやっているもんだと思う。
リスボンに到着して、空港でこれまた何年ぶりかに元同僚アンドレイアに会った。彼女は首の後ろに「友」というタトゥをしていて、それ「犬」って意味だよ、と冗談を言ったら顔を真っ赤にして恥ずかしがってくれた元同僚である。にもかかわらず、事務所に入ったばかりの自分にいろいろと親切に接してくれた、とてもいい人である(実のところは、彼女はとてもいい人である、にもかかわらず、僕はひどい冗談を言ってしまった、の方が正しい)。驚いたことに、彼女は現在バルセロナに暮らしていて、これからバルセロナ行きの飛行機に乗るところであった。当時は英語だった会話がポルトガル語になったことに、短いながらも自分もそれなりにこの国で生活してきたんだなと感じる。そして、久しぶりにリスボンの空気を吸って、ほっとするのも事実。