08 October 2006

ワシの巣という名のホテル

コンペ中でなかなか進めることができなかった取材の仕事をこの連休中にこなしている。何しろ自分のパソコンでネットができなくなっているため平日はなかなかこの仕事ができずにいた。それでマリアの息子のアントニオくんのパソコンを借りてメールをいろいろと送る。

アズレージョのある素敵な空間を撮る、簡単に言えばそれが今回の依頼された取材のテーマになっているのだが、リスボンに1年半以上いるにもかかわらず、なかなか思い当たらないものだ。結局リスボン観光局の力を借りて、約20の事例を集めることができたのだが、これが自分も興味の湧くような事例ばかりだ。

まだ訪れたことのない事例を日中に訪ね、午後家に戻ってから日程を組んでみる。実7日間の滞在で20事例、間にポルトも訪ねるからかなりハードな日程だ。とりあえずこれを日本へメールする。そして彼らが泊まりたいと言ってきたホテルに予約の電話を入れる。このホテルがまたとんでもない。Ninho das Aguias、ワシの巣という名のペンションは、サン・ジョルジェ城の壁にへばりつき、長い螺旋階段があり、名前の通りの格好をしている。リスボンには眺めのいい所は数知れぬほどあるけれど、このペンションからの眺めには正直たまげた。口があんぐりと開いたままになった。他がポルトガルの中華料理とすれば、ここは本場中国の中華料理というくらいパンチ力の差がある。とにかくリスボン全体を一気に眺め渡すことができて、他とは視線の高さが桁外れに違う。もっともこのペンション、いろいろとサービスにはいわくがついているようだ(僕も予約を入れるときはけんか腰で話した)。しかし、その超絶の眺めがサービスの質など気にさせないらしい。恐るべし。

アズレージョという視点でリスボンを再度見渡し始めたのだが、リスボン、まだまだ奥が深い、という印象だ。Palacio Belmonteなんて凄すぎる。これについてはまた別の機会に書こう。