19 September 2005

たくさんの日本人と会った

金曜日、K教授ご夫妻とバイロ・アルトで夕食を共にする。アイレス・マテウス事務所の2人もいっしょ。総選挙のこととか、リスボンでの働き具合などについて話す。留学のときには発見できなかったが、リスボンにはおいしいレストランが数多くある。この日行った「プリメイロ・ド・マーヨ」は事務所の人に教えてもらったところだが、おいしいポルトガル料理を堪能できる。値段は一人15~20ユーロくらいと普通の店(6~8ユーロ)に比べて高いが、それだけの価値はある。日本から誰か訪ねて来たときなんかにはもってこいの店。お店の人も感じが良い。

土曜日、CCBにポルトの建築家ソウト・デ・モウラの講演会を聞きに行く。「Experimenta Design」という9月15日から始まったリスボン・アート・ビエンナーレの一環。チケットは売り切れていたが、「空席待ち」をして中に入る。うちのボスの講演会でもそうだったが、こういう講演会に行くと必ず知った顔をたくさん見かける。ポルトの地下鉄駅とブラガのスタジアムに限定した話。メトロについてはほぼディテールだけをスライドで見せていったのは圧巻だった。初めてソウトを目の前にしたわけだが、講演会中、うちのボスとの風貌の違いについて観察してみた。ソウトとカヒーリョは同じ世代にあり、世界的にはソウトの方が名を馳せているものの、仕事の数は同じくらい多い。従って、どちらも儲けているはずだが、ソウトは髪はボサボサ、シャツも地味な色のものを着ている。一方、カヒーリョはいつもぴちぴちの黒いTシャツに、真っ白なパンツ。ソウトが職人っぽい雰囲気を醸し出しているのに対し、カヒーリョはちょっと好色な感じのデザイナーといった雰囲気。どちらがいいというわけではないが、結果的にはどちらもいかにも建築家らしい。ちなみにこの2人は旧知の仲らしい。

講演会の後、木曜日に知り合ったばかりのシザ事務所のセシモさん達と日本人6人で「パステイス・デ・ベレン」でお茶をする。留学時の友人に会う。CCBで講演会を聞いた後、ここでお茶をしていくというのはよくあるパターンらしい。6人でパシュテイシュ・デ・ベレンを17個平らげる。みんなかなり満足。この日はベレンで日本の花火大会があるということなので、それを見に行こうということになる。一度、サントスまで戻り、僕が行きつけの事務所のそばのパン・コン・チョリソのお店で軽くお腹を満たす。ここのパン・コン・チョリソとカルド・ヴェルデは小腹が空いた時にちょうどいい。

花火大会は予想以上に混んでいた。日本の花火大会並に混んでいる。歩道橋をたくさんの人がゆっくりと進んでいく様子はまさに花火大会を思わせる。この花火大会、実は「第1回リスボン世界花火大会」として先々週末から行われているのだが、先々週がフランス、先週がスペイン、そして今週が日本。花火が打ちあがる前にポルトガル語、英語で「選手紹介」が行われる。そして何と国歌斉唱。リスボンの地で日本国歌を聞くと何ともいえない気分になった。思わずみんなで胸に手をあてる。20分くらいの短い時間だったが、涼しい夜風とともにいい時間を過ごした。

帰りの電車で留学時に一度だけ会った日本人タカくんに偶然会う。2年ぶりの再会に思わず駅のホームで立ち話。彼はサッカーのコーチの勉強をしていたのだが、めでたく今では日本でコーチをしているらしい。また会おうということで電話番号を聞いて別れる。

と、今週末はたくさんの日本人に会ったわけだけれど、来週末から約1週間、また日本から友人が訪ねてくるんだな。