31 December 2011

年が明ける前に

新しいコミュニケーションの手段が出てくるたびに、僕はそれを興味をもって試してみる。そういう風に、とりあえず新しいものにチャレンジしてみる人もいれば、頑にそれを拒む人もいる。基本的にそれらは「ツール」であって、使い方次第であり、良くも悪くもユーザー次第であると僕は考えている。

ツイッターにフェイスブック、それらは情報をシェアするための素晴らしい手段だと思うが、時々無理矢理に「シェアさせられている」という何とも言えない感覚に襲われることがある。そういうとき、ぷつりとパソコンや携帯の電源を切ってしまいたくなる。体験や感情をシェアする限り、それらはポジティブなものばかりでないのは当然であるけれども、大して親しくもない人のネガティブな感情や意見にはただ耳を塞ぎたくなるのも事実だ。情報というのは、やっぱり選択しなければ「悪酔い」してしまう。

年が明ける前に振り返っておくべきことはたくさんある。それをどこに記しておくべきか、と考えたとき、結局ブログに行き着いた。ブログがもてはやされた頃(たかだか5、6年前だと思うが)、やはりたくさんの人がそれに飛びついた。しかし、何かを書き続けるということは、根気を要することであり、案外骨の折れる作業である。仕事が忙しくなれば、ついつい放置してしまう。ツイッターは当初、新聞などでは「ミニブログ」と呼ばれた。それは「文字数制限」のあるブログだと解釈された訳であるが、その制限こそが「気楽さ」の秘密であり、「とりあえず何でもいいから吐き出しておけ、あとは周りが拾ってくれる」という一種のブレインストーミングの場でもある。

しかし、物事を説明し、あるいはそれを理解するためには、それなりの「文字数」と「時間」を要する。ブレインストーミングに明け暮れるあまり、それらをまとめ上げ、咀嚼するということを忘れてしまっている。だから僕は今、過去に遡って、更新の途切れた6月18日以降のことを思い出しながらブログを書いている。年が明けるまでの時間をそういう風に過ごそうと思っている。