25 March 2011

政治危機が経済危機に引導を渡す

日本が、リビアが、と言っている最中、ポルトガルのソクラテス首相が辞任を表明した。その日がタイムリミットであった、EUに求められていた追加の緊縮財政政策が、国会で否決されたことを受けてである。与党が過半数に満たないポルトガルの国会において、野党が結集して反対した結果否決されたのだが、ソクラテス首相は、この長らく続いた「政治危機」を「不要であり、回避できたものであり、タイミングが悪い」と評した。さらには、「勝利した思っている政治家がいるかもしれないが、今日、この国は負けたのだ」と語った。それは現実のものとなりつつあり、今日、ポルトガルの国債利回りはユーロ導入後最高を記録した。格付会社も相次いでポルトガルの国債を大幅に格下げした。EU、IMFからのポルトガルへの金融支援はもうすぐそこにまで迫っている。