24 October 2010

リスボン建築トリエンナーレ2010 その3

リスボン建築トリエンナーレ2010のCCB会場に行く。「LET'S TALK ABOUT HOUSES: BETWEEN NORTH AND SOUTH」というテーマのもと、1956年のアリソン・アンド・ピーター・スミッソンによる「未来の住宅」、1974年から始まるポルトガルの革命直後の住宅不足解消を目的としたSAALの試みという二つの過去を参照する展示を軸に、ポルトガル、スイス、ノルディック諸国、アフリカ-ブラジルという4つの国・地域に関する展示。

スミッソンズとSAALのプロジェクトにより、異なる2つのコンテキストの、過去における「未来の住宅」を再検討するところから展示は始まる。

ポルトガル人建築家の住宅プロジェクトが、帯のように連なる壁で仕切られた展示会場の「軸」となり、その裏側にスイス、北欧、アフリカ-ブラジルの3つの国・地域の展示が行われている。およそ4、5年前に竣工した住宅プロジェクトが選ばれているのは、そこで生活する住民のインタビューを収録するためであろうと思われる。設計した建築家のインタビューもヘッドフォンで聞くことができる。

スウェーデンのTham & Videgård Arkitekterの展示。

テーマが「住宅」のはずが、ポルトガル以外の国・地域の展示では、必ずしも住宅プロジェクトだけが展示されているわけではない(スイスに至ってはNovaltisの研究施設におけるシザとソウト・モウラの、そしてそれとなぜか並列されるピーター・メルクリのオフィス・研究施設が展示されている)。その地域の括り方にポルトガル独自の視点を見せるアフリカ-ブラジルの展示は、レシフェ、ルアンダ、マプト、3つの都市のファベーラをテーマにしている。

展示、特にインタビュー映像の量が多いため、何度か足を運んで、また感想を書きたい。