16 February 2009

ピオダォン


念願のピオダォン訪問。コインブラとスペイン国境とのちょうど中間、アソール山脈の山岳地に位置する。従って、交通の便が非常に悪い。地図で見るより実際の道のりは険しい。対向車とぎりぎりすれ違うことが出来るくらいの道幅であるにもかかわらず、ガードレールも設置されておらず、かなりの神経を要する。しかし、景色は美しい。遠くには冠雪したエストレーラ山脈が見える。

ピオダォンを遠くに眺めた時、その想像以上の「黒さ」に圧倒される。ピオダォンの村は、ポルトガル語で「xisto」と呼称される黒い片岩を積層して形成されている。家屋は主に3層であり、1階が家畜用、2階が居住空間、3階が穀物庫として伝統的には使用されてきた。従って、村を歩いていると、常に2階への直接のアクセスが設けられていることが分かる。傾斜地に位置していることもあって、そのアクセス方法は多様である。屋根もスレート屋根であり、窓枠と入り口の扉が木である意外は全て片岩で構成されている。片岩は家屋だけではなく、道、階段道にも利用されており、村丸ごとが片岩の積層である。

周辺にもピオダォンと同じように片岩を積み上げて形成された村が点在している。