27 February 2009

メルトラ


モウラォンから車で南下すること1時間半、メルトラの町に着く。モンサラーシュと同じく、闇の中村に到着し、霧の中朝を迎える。夜ライトアップされた町を遠くから眺めるのは美しい。目的地が闇の中に突如として現れるのは感動的である。泊まったペンションの食堂で朝食を取る。食堂はコーヒーとパンの焼ける匂いで満たされている。テラスの向かいには山が見え、そのすぐ下に川が流れているのが見える。そこで初めて町がどういう場所に位置しているのかを把握する。テラスの下を流れるグアディアナ川は、ポルトガルの南端ヴィラ・レアル・デ・サント・アントニオにつながる。

イスラム支配下にあった8世紀から13世紀、メルトラは、北アフリカとポルトガル内陸部を結ぶ交通の要所として発展した。キリスト教徒の支配下でその重要性を失った時期もあったが、ポルトガルがマグレブの数都市を支配すると、メルトラは再度重要都市として復活を果たした。メルトラ周辺は鉱物の産地であり、鉱物は農作物とともに重要な輸出品であった。