19 July 2008

水風呂

湯沸かし器が故障してしまって、この1週間、お湯が使えないでいる。以前から調子は悪く、まあ、湯沸かし器が「本格的」に故障してしまった、と言った方が正確だろう。考えてみれば、ここへ引っ越して来て以来、常にお湯の問題がつきまとっている。以前にも、湯沸かし器を取り替えたことがあった。今回完全に動かなくなった湯沸かし器も、常にだましだまし使ってきた感はある。

修理はすでに頼んであるが、まあすんなりとは進まないのがポルトガルであって、もはや僕はそのことでとやかく言う気すら失っている。しかし、今までうまくやれば何とか湯沸かし器にスイッチを入れることができていたのが、完全に駄目だと分かると、水風呂だって悪くない、と考え直すまでになった。大西洋の水よりも、やや冷たいけれど、何とか我慢できる。しかも浴び終わった後に、服を着ると、ほんわり服が暖かく感じられ、体の内部からも体温が暖かく感じられ、何だ冷たかったのは表面だけか、みたいな安心感に包まれるのは、なかなか悪くない。そこにリスボンの昼間の生温い風が部屋に入り込んで来て、ちょっとアイスクリームでも食べようか、という気にもなる。そして実際にアイスクリームを口にすると、それは確かな癒しに感じられる。