08 February 2008

Tropa de Elite

ブラジルでは去年の10月に公開された「Tropa de Elite」を先週見た。公開前から全世界に大量の海賊版が出回り、話題になっている作品。で、おそらくまだブラジルでしか公開されておらず、僕が見たのも海賊版。リオ・デ・ジャネイロのファベイラの話で、「シティ・オブ・ゴッド」と比較されてもいる。

ファベイラの中で行われている麻薬の密売には中上流階級のお金が大量につぎ込まれている、というのがこの映画のメッセージ。麻薬の密売を始めとして、悪い事は全てファベイラの中で行われている、と考えるのは簡単だけれど、そこでの活動を間接的にも支援しているのは、ファベイラの外に住む市民であったりする。お金持ちの大学生やファベイラを巡回する警察官が、密売組織にお金を落とし、市民警察の特殊部隊(この特殊部隊、Tropa de Eliteの隊長が主人公)はファベイラの「疑わしい」少年達を拷問、あるいは迷わず射殺する。

「シティ・オブ・ゴッド」も見たけれど、「Tropa」の方が強烈。事実に基づく映画だけれど、構成がよく練られている。警察官同士の細かいやりとりも見所らしいが、こればかりは字幕なしではさすがに分からなかった。日本語字幕でもう一度見たい作品。