27 October 2005

ビザ更新

昨日は仕事を休んでビザの更新に行ってきた。ビザの更新には、外国人管理局(Serviço de Estrangeiros e Fronteiras、SEF)に行かなければならない。7月に一度SEFに行って必要な書類を聞いていたので、あとは書類を提出すればよかったのだけれど、実は昨日が3度目だった。

1度目。9時半くらいにSEFへ行く。整理券を取って待つ。整理券には2種類あり、書類が全てそろっている人のための書類提出用(A)と、とりあえず質問したり、情報を知りたい人のためのインフォメーション用(B)とがある。この日はすでに提出用は締め切られていたが、自分自身、必要な書類が全てあるか確信を持てなかったので、とりあえず「B」の整理券を取って待つ。待つこと6時間、ようやく係りの人と話すことができた。彼女が僕のパスポートを見ながら、

「あなた2年前にもポルトガルに来てたの?私の息子も2年前日本に行ってたのよ。東京と九州。」

なんと、彼女は2年前に僕の大学の、しかも僕が所属していた研究室に留学していたセルジオのお母さんだった。さらに言えば、彼は研究室で僕のデスクを使用していた。何と言う偶然だ。おかげでいろいろと親切に教えてくれた。「あとは、住居の契約書を持ってきてね。それと、月曜日は来ない方がいいわよ、たくさん並ぶから。」

2度目。言われたとおり、月曜日をはずして火曜日に行く。朝8時過ぎくらいに行ったのだが、すでに建物の外に100人以上並んで待っている。SEFが開くのは8時半。とりあえず並んで整理券を取るために待ったが、ようやく建物に入ったところで、「今日の書類提出用整理券は締め切りました」というアナウンス。あきらめて帰る。

3度目。今度は朝7時に到着。前回よりは少ないものの、すでに3、40人が待っている。今回も無理かなあ、と思いつつ、とりあえず開くまで待つ。10月下旬の朝は十分寒い。みんな体をさすりながら待っている。8時半になって、中に入り、今度は何とか整理券を手にいれることができた。41番。とりあえず、整理券を持っていれば受け付けてくれるはずなので、一安心。でもここからが長かった。8時半に受付が開始されたものの、3時間後の11時半になってもまだ17番である。これはあと少なくとも3時間はかかるな。ということは15時半くらいか、と思い、近くのスーパーに買い物に行き、一度家に昼食を取りに帰る。

昼食後、14時半頃再度SEFへ向かう。33番くらいかな、と予想していったら27番。3時間で10人しか進んでいない。ペースが落ちている。これはもう何時になるか予想つかないな。昼ご飯を食べて、ワインをちょっと飲んだせいもあって眠くなる。待ってる間、ベンチでうとうとする。1時間半くらい寝たけど、まだ31番。もう眠くはなくなったので、三島由紀夫の『金閣寺』を読む。残り100ページくらい残っていたのを読み終わる。まだ回ってこないので、「解説」を読む。そして、解説も読み終わる。

ようやく順番が回って来た。すでに午後7時過ぎ。12時間待ったことになる、、、。書類を提出し、用紙に必要事項を記入し、同時に係りの50歳前後の女性がパソコンに入力していく。書類を全てチェックし、パソコンへの記入が済んで、

「ビザ、延長できますので。パスポートに記入しますから、そこに座ってお待ちください。」

そこからさらに待つこと30分、ようやく手続き完了。時刻は午後8時。13時間の末にようやくビザを更新したのであった。