27 August 2009

コロンバ教会美術館とブルーダー・クラウス野外礼拝堂



ケルン市街地とケルン郊外にあるズントーの作品を2つ見る。

コロンバ教会美術館は、教会の上に美術館を載せるという大胆なアイディアが良く、空間にも外観にもそれが反映されている。地上階の遺跡の空間には上部の美術館のフロアを支える柱が林立し、外壁の隙間から光が射し込む。「廃墟」であった部分は「遺跡」として管理され、その上部にはシンプルであるが、異なる性格の展示空間が並べられている。



ブルーダー・クラウス野外礼拝堂は、そこに辿り着くまでが大変であった。ほとんど標識などが見当たらない田園地帯を車で進む。途中で道を聞きながら何とか目的地に着く。駐車場から結構離れているが、その分どういうコンテクストに建物が立っているのかを身をもって感じることができた。三角の重い扉を開いて中へ入ると、野外礼拝堂というだけあり、そこには屋根がなく、外部である。建設方法などプロセスもおもしろいプロジェクトであるが、僕にはこの屋根がないということの方がとても印象的であった。