20 January 2009

ファサードを考える

リベルダーデのプロジェクトを進める。先週はあまり調子が上がらなかったけれど、今日は週末の3連休でリフレッシュできたこともあり、仕事もはかどる。スザンナ、ジョアン・ルイスとファサードの開口部の検討をする。既存の建物の上部に2層分付け足す増築プロジェクトで、既存部分の開口部との関係を話し合う。このプロジェクトのキーポイントと言える部分。窓を両開きにするか、方開きにするかで、僕とスザンナの意見は違っていたけれど、ジョアン・ルイスはそこで、「リビングのある1層目は方開きで、寝室のある2層目は両開きにしよう」と二人の中間を取ったような提案をしてきた。最初に聞いた時は、うむ、と考え込んでしまったけれど、半信半疑、実際に図面を描いていくとなるほどと思えてくる。5層ある既存建物は両開きの窓で、その上に大きな片開きの窓が1層分、さらにその上に既存の建物を踏襲するような形で両開きの窓。増築部分は幾分セットバックして建っているので、通りからはリビングのある6階部分はほとんど見えない。だから、一見すると増築部分まで同じリズムで開口が並ぶようだが、大きな窓のあるリビングのある空間が、通りから隠れた秘密の空間のようになる。おそらくジョアン・ルイスはそこまで考えて言ったとは思えないけれど、彼の指示にはそういうあてずっぽうのようだけど、結局なるほどと人を納得させるものがある。これがまさに「センス」というものだろうなと思う。