31 May 2008

テレビはユーロ一色

今日はユーロ開幕前のポルトガル代表最後のAマッチ。相手はグルジア。ポルトガルの新しい背番号10、ジョアン・モウティーニョが先発。この日先発したメンバーで初戦を戦うことになるのだろう。相手は格下で、ポルトガル代表自体もまだ調整中という感じだったけれど、随分若返りした新生ポルトガル代表の試合運びには好感が持てた。中盤のモウティーニョ、デコ、シマォンの小さな3人のトリオは全員安定してボールをキープできるし、パスも正確でボールの扱いがうまい。モウティーニョの先制ゴールは、彼のボール扱いのうまさが存分に発揮されたゴールだった。ロナウドはまだ調子に乗れていない様子だったけれど、ロナウドのスピードと彼ら3人のバランスがとてもいいように見えた。ロナウドはいいチームがあって初めて活躍できる選手であるから、周りが安定していることが何より重要である(それを彼自身が理解していない節があって、度々下手なトリッキープレーを見せようとしてミスを重ねているのが気になる)。

ディフェンスの4バックはまあ悪くない。右サイドバックは先発したボジングワ、控えのミゲルを含めてポルトガル代表において最も安定したポジションだ。中盤の底にはやはりマニシェのような選手がほしかった。プティはヨーロッパの中で見れば、あまりにも平均的な選手に見える。ワントップのヌノ・ゴメスはもはや一時期の日本代表の中山のような存在で国民の総意だから今更何も言うまい。

後半は大幅にメンバーを入れ替えたけれど、目立ったのはカレズマ。彼は途中出場で流れを変えることができ、ゴールも期待できるだろう。後半から出て何本もおしいシュートを放っていた。右サイドのミゲルとナニは無難なプレー。ミゲル・ヴェローゾよりやはりマニシェを選ぶべきだった。ポスティガははっきり言ってなぜいつも選ばれるのか僕には分からない。

最後の調整試合から見えたポルトガル代表は、世代交代の途中であり、全体的にはスケールダウンしている感は否めない。その分チーム全体でよく走り、ボールもよく回るし、特に中盤の小柄なトリオと頻繁に攻撃に参加してくるボジングワには好感が持てる。そして最後はやはりロナウドの突破力と得点力に期待がかかる。