28 August 2007

トマールのキリスト修道院


トマールへはリスボンから電車で約2時間。電車から降りると、これぞ内陸部の夏という空気。陽射しも強く、果たして目的のキリスト修道院まで辿り着けるのだろうかと思うくらいに暑い。しかし、今夏、例年に比べて涼しいリスボンから来ると、ようやく夏を味わった気分にもなる。

キリスト修道院は、レコンキスタに貢献したテンプル騎士団によって12世紀に創建された。「Charola」と呼ばれるロマネスク様式の円堂、教会西側の「サンタ・バルバラの回廊」に面したマヌエル様式の窓、教会南側の入り口の門、「墓の回廊」、「沐浴の回廊」のアズレージョなどが美しい。全体としては、7つの中庭とそれを取り囲む回廊が、迷路のような空間を作り出しているのが特徴だ。「第一の回廊」はヨーロッパ・ルネッサンスの傑作の一つに数えられている。また、修道院、城壁、水道橋、庭園、丘で構成されるランドスケープも見応えがある。

1983年に世界遺産に登録。